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2023年10月24日スタッフブログ

「社長が重要視する数字によって会社の未来が変わる」

 

今回のテーマは「社長が重要視する数字によって会社の未来が変わる

というテーマについてお話をさせていただきます。

 

 

 

会社経営をする中で、どの数字を伸ばしていけば経営者自身が理想とする会社になるのか、

について考えたことがありますでしょうか?

 

大切なことは社長様自身がどのような数字を重視しているのか?ということです。

 

 

 

企業を分析する時には「安全性」「成長性」「収益性」「生産性」という指標があります。

金融機関もこの4つの指標を参考に企業の格付けを行っています。

 

経営者としてはやはり、どの数字も高めていきたいと考える方は多いものです。

 

当然、安全であり、成長しており、収益も出ていて生産性もあればよい企業といえると思います。

 

 

 

しかし、この4つの指標を完璧にすることは現実的にはとても難しいです。

その理由はどこかを高めると一方でどこかが低くなってしまうからです。

 

例えば、【成長性】を高めたい場合、安全性は失われていきます

 

会社を成長させていくためには設備の投資、人材への投資をする必要があります。

 

投資をするためには投資をするための資金が必要となります。

 

この投資をする方法として金融機関からの借入を行います。

 

借入をすることで成長するための軍資金が増加しますが、

一方で負債割合が借入をした金額分増加し、安全性は悪化していきます。

 

 

 

例えば自己資本比率の指標で説明をします。

 

自己資本比率とは、総資本のうち純資産の占める割合を言い、

自己資本に依存している割合を示します。

 

自己資本比率が高い場合は、総資本(負債+純資産)の中で負債によって

賄わなければならない割合が少なく、安全性が高いと言えます。

 

自己資本比率は高ければ高いほど良いと言われていますが、必ずしもそうではありません。

 

現実として、借入をせずに経営を行うということは返済負担がない分、

すべてを自社で回さなければならないことを意味します。

 

会社に資金があればよいのですが、運転資金と兼ね合いをどのようにするかを考えた場合、

投資に回せる金額はそこまで出すことはできません。

 

安全性を高められることができても投資は会社に残っている金額の範囲でしか投資をすることができず、

成長性を高めることはできません。

 

このように一方を高めることでもう一方の数字が悪化してしまうのです。

 

 

 

また、投資をした場合、その瞬間から収益性を生み出すものは少なく、

基本的には時間をかけて後から収益に繋がることが多いです。

 

もし安全性を意識するのであれば投資も最低限に留めてしまい、

収益性も上がらずという状態になります。

 

 

 

しかし、銀行の立場で考えた場合、借入を一切してくれない会社よりは借入をしてくれて、

取引を継続してくれる会社のほうが良好な関係を構築することができます。

 

会社の成長性を上げると

 

■安全性が下がる

■収益性が一時的に下がる

■生産性は上がる

 

このようになります。
これが正しいあり方です。

 

全てを完璧にするということは難しいということが分かりますよね。

 

 

 

無借金経営を理想に掲げる経営者の方もいますが、

ある調査会社のリサーチによるとこのようなデータがあります。

 

下記の数値は無借金の割合の統計データです。

 

■建設業 →17%
■製造業 →13%
■卸売業 →18%
■小売業 →15%
■運輸業 →17%
■不動産業→14%

 

この数値を見ていただければお分かりのように

10人に8人の経営者が銀行と上手に付き合って経営をしています。

(この上手な付き合い方というのは借入を行っているということを意味します。)

 

 

 

借入をすることが会社を元気づける裏付けになっていると捉えることもできます。

 

自己資本比率を高めようとするあまり借入を消極的になり成長が鈍化するケースもあります。

 

利益を上積みするのは時間がかかるため目先の借入を減らすことで改善を図るためです。

 

そうすると手元のお金だけで回さなければならず

お金のサイクルが遅い会社ほど自己資本率を高めて安全性を図ろうとしたのに

逆効果になってしまうこともあります。

 

 

 

だからこそ、どの数字を意識するかを決めて経営をすることが大切です。

 

 

 

今回お伝えしたいのは、指標を全てとして考えるというわけではありませんが、

会社の今後のフェーズとしてどこを高めるのかが重要なのかを知った上で

経営や銀行付き合いをすることです。

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