お知らせ・コラム

2024年01月23日経営支援コラム

金融機関による借入以外にも数多くある、中小企業の資金調達方法を紹介します

金融機関からの借入は経営を続けていく上では必須です。

ただ、赤字会社や税金を滞納している会社は融資を受けることが難しい、

新製品開発のための借入は審査に時間が掛かる、

少額の借入であっても審査が必要、経営者の連帯保証を求められるなどの

不便さがあります。

中小企業は、ファクタリングなど借入以外の資金確保の方法を知っておくことで、

資金繰りを円滑にすることに効果があります。

 

 

金融機関からの借入に依存しないことのメリットデメリット

金融機関からの借入は、即日での融資は難しい、少額でも審査に時間がかかるなどの不便さがあります。

中小企業は、金融機関の借入以外にも資金調達方法を知っておくことで、

急な資金不足時における対応など、資金繰りを一層安定させることが可能です。

金融機関からの借入以外に資金確保手段を知っておくことのメリットデメリットは以下のとおりです。

 

金融機関による借入以外の資金調達のメリット

・税金や社会保険料を滞納中の企業など金融機関の融資が難しい場合であっても資金を確保可能

・最速で即日など、急な資金不足に対応することができる

・少額であっても利用しやすいことが多い

・(クラウドファンディングは)広告宣伝や市場調査の効果がある

 

金融機関による借入以外の資金調達のデメリット

・必要な金額を確保できない可能性がある

・借入よりもコスト(利率や手数料)が高くなることが多い

・自社の信用が低下することがある

 

 

金融機関による借入以外の資金調達方法とそのメリットデメリット

中小企業が借入以外に資金調達する代表的な方法は次のとおりです。

 

・社債の発行

・ノンバンクからの融資

・ファクタリングの活用

・(セールス・アンド・)リースバックの実行

・クラウドファンディングの募集

・ソーシャルレンディングの利用

 

社債

社債とは、企業が元金返済と利息支払いを約束する社債券(借用証書)を発行し、

投資家に購入(引き受け)してもらう方法です。

金融機関が融資の一形態として社債を引き受けることもあります。

社債は、発行会社となる企業が金額や条件を決める自由度が比較的高くいこと、

期限一括返済(償還)が可能などの利便性があります。

借入と社債による資金調達の主な違いは次のとおりです。

 

 

一般的な中小企業が発行可能な社債は下記の3種類です。

・プロ私募債

・銀行引受社債(特定社債)

・少人数私募債

 

それぞれの違いは次のとおりです。

 

ノンバンクからの融資

ノンバンクとは無担保融資を中心とする金融会社の総称です。

ノンバンクは銀行や信用金庫、信用組合などの金融機関と異なり、

預金の取り扱いがない点が特徴です。

事業資金目的のノンバンクの融資はビジネスローンと呼ばれ、信販会社、リース会社、

銀行系ローン会社、ビジネスローン会社、消費者金融会社、

一部の金融機関などが取り扱っています。

ノンバンクからの融資は、急に資金が必要な時、

短期間での返済が確実な時の資金調達としての利用が勧められます。

 

ノンバンクからの融資についての主なメリットデメリットは次のとおりです。

 

ファクタリング

ファクタリングとは、取引先への債権(売掛金)を

ファクタリング会社へ売却することで現金化する方法です。

売掛金の入金時期よりも前に入金されることから、中小企業で多く利用されています。

ファクタリングの主な形態は次のとおりです。

 

・買取型(2社間)

売掛金を売却する企業(利用者)とファクタリング会社との間でのみ契約します。

売掛金をファクタリング会社へ売却したことを売掛先(売掛金を支払う義務がある企業)へ

知らせる必要がないため、自社の信用状態に影響を及ぼすことがありません。

利用者が売掛金をファクタリング会社へ売却してから、売掛金が入金され、

ファクタリング会社へ返済するまで利用者に義務があるため、

ファクタリング会社のリスクが高くなり、金利が高くなります。

 

買取型(2社間)の主な流れは次のとおりです。

・利用者が売掛金をファクタリング会社へ売却する

・売却した売掛金の額面から手数料を差し引いた額が、利用者の口座へ入金される

・売掛先から利用者の口座へ売掛金が入金される

・利用者がファクタリング会社へ送金する

 

・買取型(3社間)

利用者、ファクタリング会社、売掛先が関係する形態です。

ファクタリング会社が直接入金を受けることでトラブルのリスクが減るため、

手数料は2社間ファクタリングよりも低く設定されることが多くなります。

売掛先への通知や売掛先からの承諾を得るために日数がかかるため、

売掛金の現金化まで期間がかかる点は留意が必要です。

 

買取型(3社間)の主な流れは次のとおりです。

・利用者が売掛金をファクタリング会社へ売却する

・売掛先へ売掛金が譲渡されたことの通知と売掛先の承諾

・売却した売掛金の額面から手数料を差し引いた額が利用者の口座へ入金される

・売掛先からファクタリング会社へ売掛金が入金される

 

・保証型

売掛金の入金をファクタリング会社に保証してもらう方法です。

もし売掛金の相手先が倒産してもファクタリング会社から保証金が入金されます。

 

ファクタリングの主なメリットデメリットをまとめると次のとおりです。

 

中小企業向けのファクタリングサービスを提供する会社は数多くあります。

中にはファクタリングを偽装して利用者に借金を負わせる業者も存在します。

ファクタリングを検討するときは、売掛先と相談できる関係が構築されているか、

信頼できるファクタリング会社であるかを検討します。

 

 

(セールス・アンド・)リースバック

セールス・アンド・リースバック(単にリースバックとも呼ばれます)とは、

現在自社が所有している車両などをリース会社へ売却し、売却後に賃借することで、

そのまま継続的に利用する資金調達方法です。

売却により、一時にまとまった収入を得ることができるとともに、

売却前と変わらず使用できるため、社外から知られることもありません。

 

リースバックで利用されることが多い不動産と車両を対象とする場合の

主なメリットデメリットは次のとおりです。

 

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネットを介して不特定多数の人から資金調達する方法です。

販路開拓や広告宣伝を兼ねることもできるため、急速に広まっています。

クラウドファンディンは大きく次の3種類があります。

 

・購入型

支援者がお金を出す見返りとして、商品やサービスを受け取る形態です。

インターネットでのショッピング感覚で利用されており、最も一般的です。

主に新商品や特定のプロジェクトを実施するために利用されます。

 

・寄付型

支援者が寄付を行う形態です。

社会貢献を目的とするプロジェクトで活用されることが多くなります。

 

・金融型(投資型、融資型)

投資型は支援者が株式を購入することで資金支援します。

融資型は支援者が少額ずつ融資金額を出し合う見返りとして利息を受け取る形態です。

 

クラウドファンディングの主なメリットデメリットは次のとおりです。

 

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングとは、借入したい企業とお金を融資して運用したい個人投資家とを繋ぐ、

お金のマッチングサービスのことです。

ソーシャルレンディングは、利用者がソーシャルレンディング業者へ連絡を取り、

資金調達の交渉を行います。

このため事業計画のアイデアや製品の優位性のアピールの巧拙が融資獲得のポイントとなります。

 

ソーシャルレンディングのメリットデメリットは次のとおりです。

 

 

まとめ

中小企業の資金調達方法は金融機関の借入以外にもあります。

少額または一時的な資金不足時に柔軟に資金調達できる方法を準備しておくことで、

資金繰りを安定させることが可能です。

借入以外の資金調達方法にはメリットデメリットがあるため、

自社の事業内容や資金繰りの特徴について理解してくれる専門家へ相談することで、

より自社に合った資金調達が可能となります。

 

金融機関からの借入ができないなど資金繰りが難しい状態にある場合は、

ファクタリング(売掛金の早期現金化)によって資金繰りを確保し、その間に資金繰り改善策を実行するなど、

企業の状態にあった改善策を専門家に相談することが勧められます。

 

中小企業の社長様が抱える資金繰りのご相談は、

ファクタリングによる金融支援から資金繰りの改善へのアドバイスまで、

会社の一番の相談役となる弊社専門家へお気軽にご相談ください。

 

 

PAGETOP