2024年01月09日スタッフブログ
社長の質問「持つ経営と持たない経営」銀行的にはどちらが良い?
持つ経営と持たない経営経営ならどちらを選びますか?
持たない経営というのは現預金以外を極力持たない方針という意味です。
持たない経営をするとこんな効果が期待できます。
・売掛金の回収リスクや在庫が売れないリスク
・不動産の値下がりのリスク
・ゴルフ会員権や有価証券の値下がりリスク など
現預金だけのリスクで言えば極端に言うと「インフレリスク」などが考えられます。
これらが回避されることで安全性が高まり、会社全体の体力は高まる傾向があります。
資金繰りだけに特化して考える場合は安全性が高まる方が会社にとってはメリットです。
ただし、成長面で考えると話は少し変わってきます。
今の時代の流れが激しい中で成長を促す必要もあり、
成長しないと安全性も損なわれる考え方もできますよね。
成長するためには投資する資金力が必要不可欠です。
内部保留だけでは限界があり、銀行から資金調達をして成長を促すことが必要になります。
銀行目線でいうとどちらが良いか??
「それは持つ経営」です。
安全性の高い会社も正解ですが今回の論点は
「どちらが銀行にとってお金を貸しやすいか?」です。
例えば日本政策公庫の「資金使途内訳」を例にすると
運転資金と設備資金の割合は6:4という数値が公表されております。
ここからどんなことが考えられるのでしょうか?
銀行で考える運転資金は
売掛金+受取手形+在庫の合計と買掛金+支払手形の合計の差額をいいます。
設備投資は機械、店舗内装、車両、設備、不動産です。
これらは全てB/Sの項目となります。
売上UPや広告宣伝費で借りることもできますが、
その根底は将来の売掛金で返すという資金使途になってきます。
そのため現預金以外の資産が必要となるに合わせて銀行はお金を貸すという仕組みになります。
なんとなくイメージ湧きますでしょうか?
B/Sがスリムすぎると売上が落ち込んだ時に銀行から引かれやすいです。
なぜなら貸す理由の資産としてないからです。
景気が悪い時は持たない経営が弱くなりやすいです。
是非、今後の銀行取引の中で知っておいてください