2023年11月17日スタッフブログ
一般社団法人日本経営管理協会と共同で『ゼロゼロ融資出口戦略セミナー』を福岡で開催いたしました。
いつも弊社ブログをご覧いただきありがとうございます。
先日、弊社も会員であります一般社団法人日本経営管理協会と共同で
『ゼロゼロ融資出口戦略セミナー』を福岡で開催いたしました。
セミナーでは「ゼロゼロ融資を借りたが、返済が始まる中どうしたらよいのか」という、
多くの経営者が抱えている悩みに対し、
PMG Partnersの執行役員でもある八木宏之が登壇し、資料を交えながら講演を行いました。
今日はその内容を一部抜粋してお伝えしたいと思います。
そもそもゼロゼロ融資を受けた企業は日本の中小企業のうち56%に上り、
政府系金融機関による貸し付け総額は43兆円とも言われています。
これは1社あたり2,287万円の借り入れをしたこととなり、
この返済負担に悩まされている企業が多いことにも納得できます。
それを露呈するかのように、ゼロゼロ融資後の倒産件数は増加の一途をたどり、
2022年386件だったものが、2023年(1~9月)には既に468件と大きく上回っております。
これは負債総額が大きいもののみを集計したデータであり、
さらに小規模な倒産を含めると今年は既に7,000件を超えていることから、前年を上回る見通しです。
日本の問題は負債総額の増加だけではありません。
世界情勢に起因した物価上昇によるインフレも深刻な影響となっており、
物価高による倒産は昨年比2.7倍の334件にもなっています。
さらに人手不足も追い打ちをかけ、
24時間営業が当たり前だったファーストフードチェーン店やコンビニエンスストアーでさえも
深夜帯の営業を行わない所も増えました。
そんな中、今年の5月8日にはコロナウイルスが2類から5類に引き下げられました。
これまで度重なる行動制限や自粛に耐えて待ち望んできたはずが、
手放しで喜べない状況になりつつあります。
つまり、“通常通り”に戻ったことを意味するということは、
これまで“特別扱い”されていたものが無くなることを意味します。
その一つが税金や社会保険といった公租公課です。
コロナ禍では認定を得ることで換価の猶予をしてもらうことができました。
しかし、平時となったいまは回収が本格化しています。
これまで滞納がなく、2か月分の支払いを滞納しただけで差押が入るという事例も発生し、
滞納している場合はさらに注意が必要です。
では、肝心なことは今何ができるのかということです。
まず一つ目は、資金調達の手段を知っておくことです。
資金調達手段を知っている企業こそ、生き残れる時代になるかもしれません。
「ファクタリング」「トラックリースバック」「不動産リースバック」「不動産担保融資の活用」など、
銀行融資以外にどれほど自分の会社に資金調達余力があるのかを知っておくことで、
いざというときでも安心できるのではないでしょうか。
二つ目は、「リスケ」と「借換え」の違いを正しく理解することです。
融資の返済負担を減らすために多くの人はリスケという選択肢が頭に浮かぶと思いますがデメリットもあります。
リスケを解消し、新たな融資を受けられるまでの期間を考えたうえで慎重な選択をしましょう。
また、借換え保証制度というものがあるため、まずはそちらを検討されるといいかもしれません。
三つ目は、二つ目と通じるところでもありますが、「自社の状況を正しく理解する」ことです。
自社の強み(他社と比べた時の優位性)は何か、市場の状況はどうなっているのか、
無駄な経費はかかっていないかなど、中々自分では把握しづらいことも曖昧なままにせず、
改善できる所を見つけて行動に移すことが大切です。
根拠のある数字で立てた「行動計画書」を策定することができれば、
赤字、債務超過でも銀行からの資金調達が可能になった場合もあります。
それでもどうにもいかない場合は第二会社方式や会社分割などの選択肢も出てきますが、
共通して言えることは先延ばしにせず、不安なことがあればまずは専門家に相談するということです。
正しい知識を持っていれば、例え苦境に陥っても生き延びられる可能性は高くなります。
今回の『ゼロゼロ融資出口戦略セミナー』は、
大阪、金沢、名古屋、広島、福岡と行ってきましたが、今後は関東でも開催予定があります。
是非ご都合が合う方は、一度参加されてみてはいかがでしょうか。
弊社の理念であります「可能性に真剣であれ」をモットーに
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