2022年09月05日スタッフブログ
中小企業は「L字回復」を目指していく
現在5社ほどのパートナー様と業務提携を結び、様々な事業再生スキームを学ばさせていただいております。
本日は、その中の1社のパートナー様から学んだスキームをお話しできればと思います。
事業再生をするにあたり、まずは会社の現状把握から行います。
「散らかったお部屋を整理整頓する」というイメージで、財務諸表の見直しをおこない、数字の分析を行っていきます。
数字の分析が終われば、どこを改善して出血を止めるのか計画を立てることができます。
しかし、計画を立てる際に大事なことは「V字回復」を目指さないことです。
なぜなら、V字回復は大企業など資金力のある企業が行う手段であり、
資金力があまりない中小企業がV字回復をしようとすると、かえって事態は悪化してしまいます。
では中小企業はどのように再建していくのが正しいのでしょうか。
それは「L字回復」です。
L字回復とは資金を使わず、垂れ流していた資金を止血することで体力を温存、回復してその後に収益を作っていくという改善法です。
バネがボロボロにも関わらず、大きくジャンプしようとしても目標通りに飛べない、若しくはバネが壊れてしまいます。
まずは、壊れかかってしまったバネを補強し目指すべき場所に飛べるようになるまで
「なぜ壊れてしまったのか」
「どうすれば強いバネになるのか」
を考えていかなければいけません。
原因がわからない人に、新しいバネを与えても使い方を知らず再び壊してしまい、同じことの繰り返しになってしまいます。
ですから、まずは垂れ流してしまっている資金がどこにあるのか資金の優先順位を決め、止められるものは止める。
もし止められない資金であるのならば、一度待ってもらう等工夫をしていかなければなりません。
経営者の方の気持ちとしては
「支払を遅らせるわけにはいかない」
「資金があるのなら支払っていくのが責任だ」
と考える人が大半であり、その考え方が正しいと思います。
しかし、会社が傾いてしまっている中、支払いばかり優先してしまっては守れるものも守れなくなってしまいます。
会社ごとに課題は異なり、その解決法も多岐にわたります。
我々はまだ発展途上であるため、多くの経験を積んでらっしゃるパートナー様から手法を学び、
自らでコンサルティングができるよう日々精進しております。
コンサルタント一人一人が熱い思いを持ち、経営者に寄り添って再建していけるように、
これからも怠ることなく成長していきますので、引き続きよろしくお願いいたします。
株式会社PMG Partners
勝山 菜央