お知らせ・コラム

2023年06月01日経営支援コラム

コロナ以降で事業の立て直しが図ろうとしたら、ゼロゼロ融資の返済開始してしまった場合の対応

今回は、コロナ以降で事業の立て直しが図れていないのにゼロゼロ融資の返済開始が迫っていて不安な層or返済に窮している層に関して記載していきます。

コロナ以降、多くの中小企業が利用したコロナ融資(ゼロゼロ融資)は、2023年に元金返済開始のピークを迎えます。

まだ事業の立て直し中であったり、これから本格的に回復する企業に返済が追加的に始まりますが、

このような苦境をサポートする制度として「コロナ融資の借換え保証制度」を中小企業庁が制定しています。

 

 

ゼロゼロ融資に関して

コロナの影響の長期化やインフレに伴う物価高など、多くの中小企業が引き続き厳しい状況にあります。

特にコロナ以降事業継続のために行った借入に関して、積み上がった債務の返済負担への対応が重要になっています。(2023年以降)

さらに事業再構築などの前向きな取組の促進など、個々の事業者の実態を踏まえた支援が重要です。

そのため、これからもコロナ融資の借換え保証制度を創設することで返済負担軽減のみならず、新たな資金需要にも対応することが期待されています。

 

そこで、一定の要件を満たした中小企業者が、金融機関との対話を通じて「経営行動計画書」を作成したうえで、金融機関による継続的な伴走支援を受けることを条件に、

借入時の信用保証料を大幅に引き下げるコロナ借換保証を行っています。

これがいわゆる「民間ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための保証制度になります。

詳細は国(中小企業庁)がガイドラインを出していますが今回はかいつまんで説明していきます。

 

 

制度の概要

制度の概要に関して補償限度額は1億円になっており、保証期間は10年以内です。

金利は金融機関所定のものですが保証料は0.2%ほどと低くなっています。

コロナ以降事業の立て直しを図る会社でもうまくいってない、中々難しい企業様もいると思いますが、そこは心配ありません。

この制度は、「政府がコロナ禍を機に事業の再構築を進めてもらいたい」という趣旨もあるので、コロナからの回復のみならず、

成長のための資金調達を考えている企業でも利用できるようにフレキシブルに間口を広げて対応できるようにしています。

この制度のメリットとしては、追加的に運転資金の借り入れが可能、リスケ先とみなされず債務者区分が悪化しない(信用力が低下しない)、等があります。

メリットは多いのですが事前準備の資料作成含めてしっかりと進めないといけませんので、その点も留意しておくといいでしょう。

 

 

要件

中小企業信用保険法(保険法)第2条第5項第4号の規定で認定を受けている

 

この場合、指定された地域で事業を行っており、コロナによる影響を受けてから原則として1カ月間の売上高などが前年の同時期と比べ、20%以上減少した場合が該当します。

 

保険法第2条第5項第5号の規定で認定を受けている

 

直近3カ月の売上高などが前年と比べて5%以上減少している場合、もしくは製品などの原価のうち20%以上を占める原材料の仕入れ価格が20%以上上昇しているのに、

製品などの価格に転嫁できないこと

 

売上高や売上高総利益率などが低下している

 

売上や売上総利益が以下の要件に合致している場合も利用要件に該当します。

・ ここ1カ月間の売上高が前年同月と比べて5%以上減少している
・ ここ1カ月間の売上高の純利益率が前年同月と比べて5%以上減少している
・ここ1カ月間の売上高の純利益率が直近決算の売上高の純利益率と比べて5%以上減少している
・ 直近決算の純利益率が直近決算前期の売上高の純利益率と比べて5%以上減少している
・ ここ1カ月間の売上高営業利益率が前年同月の売上高営業利益率と比べて5%以上減少していること
・ ここ1カ月間の売上高営業利益率が直近決算の売上高営業利益率と比べて5%以上減少していること
・直近決算の売上高営業利益率が直近決算前期の売上高営業利益率と比べて5%以上減少していること

 

 

制度の利用

本制度の利用に関しては、金融機関または最寄りの信用保証協会へ相談・申請が必要になります。

ちなみに経営行動計画書の作成と金融機関(銀行など)の継続的な伴走支援が必要になります。

経営行動計画書には下記が含まれる必要があります。

 

・ 事業者名

・ 現在の状況…事業概要・事業の強みと弱み(課題を含む)・財務状況(課題を含む)

・ 財務分析…売上げの増加率(売上げの持続性)・営業の利益率(収益性)・労働生産性 (生産性)・EBITDA有利子負債倍率(健全性)・営業運転資本の回転期間 (効率性)・自己資本の比率 (安全性)

・具体的なプラン

・改善計画と目標値・1年目~5年目までの取組計画・資本の使い道

・ 収支計画と返済計画

・ 直近の決算状況・1年目~5年目までの売上高・営業利益・税引き後の当期純利益・減価償却費・借入金返済額(キャッシュフローの分析も含む)

 

 

自社の経営分析に関して

経営行動計画書には、事業者名以外に自社の経営分析を細かくやる必要がありますので、そこが経営者にとっては悩みになります。

しかしこれらの分析も弊社のようなプロフェッショナルに任せれば問題ありません。

自社の現在の状況は、経営者の方がよく知っていると思われますので、社長が自ら書くのが良いかと思いますが、

財務的な面は自社の経理担当だけではカバーしきれない点も多く財務分析の計算の方法等も戸惑う方もいるかもしれません。

そのような点も心配なく、財務分析のフォーマットや計算方法を経営者の方にガイダンスすることにより、効率的な準備を進めることが可能です。

 

 

まとめ

このように、改善計画や具体的なプランは経営者の方も自社の関係部署を巻き込んで行う必要があります。

向こう1,2年の事業計画や売上や利益目標等がある場合はそれを実際のアクションプランに落とし込んでいくという作業も必要になりますが、

このような場合は是非少しでも悩んだらパートナーズへご相談ください!

平行して自社の顧問税理士等と協力して進めていくことも大事ですが、我々のような専門家と一緒に二人三脚のような体制で進めていくことが重要です。

 

 

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