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2022年12月12日スタッフブログ

コロナ禍による赤字隠しの粉飾決算

いつも弊社ブログをご覧いただきありがとうございます。

PMG Partnersの山内です。

 

近頃、新聞やニュースで『粉飾決算』というワードをよく目にします。

 

直近の倒産企業の中には、設立後二年から粉飾決算に手を染めていた建設会社も判明し、

この企業は未成工事支出金(棚卸資産)の架空計上と借入金の過少計上を計っていたそうです。

 

先月は金融機関にリスケジュール要請をした企業でも粉飾決算が発覚。

こちらも棚卸資産の過大計上で利益を嵩増していたと企業信用調査会社が発表していました。

 

粉飾決算が発覚する企業には、「黒字だが利益率としては低位にとどまっている」

「売上規模に比べて取引金融機関数が多い」といった共通点があるようです。

先に挙げた事例の会社では、ほぼそのパターンに当てはまっていると言えます。

 

付き合いのある銀行の融資担当者に話を聞いてみたところ、

審査を進めていく中で同じような手口の粉飾をしている企業が発覚したと話していました。

 

預金の架空計上で、融資取引の無い金融機関の口座に相応額の預金があることになっていたそうです。

売掛金や在庫の水増しといった”定番”とも言える粉飾は財務分析で異常値が生じることから

比較的わかりやすい粉飾にカテゴライズされます。

 

ただ、現預金の過大計上や借入金の過少計上は、財務分析上の値が良化してしまうケースが大半なので厄介と言えます。

 

足元ではコロナ禍で『赤字隠し』の粉飾決算が増えている可能性もありますが、

売上が減少していなければ融資や助成金といったコロナ支援策を受けられないこともあるのでこのご時世では、

売上高の嵩上げは通常であれば通用しません。

 

アフターコロナでは、非定番の粉飾のニュースが今後もまだ続きそうです。

 

 

では近々のM&Aの成否状況はどうでしょうか。

 

今年はOKK(現:ニデックオーケーケー)が日本電産の子会社になり、ワールドがナルミヤ・インターナショナルを買収し、

神戸屋の包装パン事業を山崎製パンがM&Aしたりと関西で大きな企業買収が幾つかありました。

 

 

M&Aは買収する側にも、される側にとっても大きな変化といえます。

 

最近も中小企業のM&Aの話が度々出ています。

とはいえ、金融機関へリスケを要請して以降もなかなか業績が回復せず、結果的に企業を

「良」と「悪」に分けて事業を買い取ってもらうケースが多いようです。

 

多額の負債を抱えて再建が難しい企業では、中小企業活性化協議会など、

第二会社スキームを使って事業だけを残すケースもあります。

 

これは、買収してもらえる事業は、買い手がつく程度には魅力的であることが条件です。

 

関西のある運送業者では自主再建を目指していましたが、残念ながら今年の秋ごろに断念したという話もありました。

今後は事業売却を目指すそうです。

 

8月に倒産した大阪府の3PL事業者も、最後は営業所ごとに切り分けて売却されており、

ひとつの会社でも買ってもらえる事業と買い手がつかない事業がどうしても出てくるようです。

 

また、大阪の食品関連業者は海外から一部事業に対して買収の打診があったそうです。

まだ打診レベルのようですが、もし買収されることになったらその事業の社員は急に外資系に勤めることになります。

 

M&Aと一言でいいますが、社員にとっては文化や習慣、働き方が大きく変わることは想像に難くありません。

 

そう考えると、社員の定着率が高いM&Aこそ成功と言えるのかもしれませんね。

 

 

PMG Partnersでは、財務状況を改善する施策や組織の立て直し等、多方面で問題を解決するノウハウを揃えております。

 

時事や意識調査など、リサーチも多様に行っておりますのでアドバイスできる事項も多いと自負しております。

今後もPMG Partnersを何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

株式会社PMG Partners
山内 颯

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